秒速5m、約7分の空中散歩で5合目・黒岳駅へ 黒岳ロープウェイ
黒岳ロープウェイは101人乗りのロープウェイで、標高670mの山麓・層雲峡駅から標高1300mの5合目・黒岳駅までを毎秒5m、約7分間かけて移動します。乗車中には層雲峡の柱状節理や大雪山の山々・線路中の樹々などの雄大な自然を楽しむことが出来ます。特に秋シーズンは人気が高く、日本一早い紅葉と呼ばれ山頂付近は9月上旬頃から紅葉し始めます。ロープウェイ周辺は黄色の絨毯を敷いたように樹々が色づき見る人を楽しませます。
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5合目山頂駅舎
散策の休憩やお土産選びにも。屋上テラスで日向ぼっこもおすすめです。
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5合目散策路
一周約30分の簡単コース。耳を澄ませば野鳥の声が聞こえるかも。
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資料館
大雪山や黒岳に関する知識が集約されたスポット。知識王を目指してみよう。
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高松台
黒岳をど真ん中に、表大雪を目の前に感じられる展望台。春は桜の名所でもあります。
ロープウェイの仕組み
黒岳ロープウェイは4線交走式普通索道というものです。空中に張られたワイヤーロープにゴンドラを吊り下げ、お客様を運んでいます。ゴンドラ自体に動力はなく、5合目・黒岳駅にあるモーターが回転する事によりワイヤーが巻き上がり、ワイヤーに繋がれた2両のゴンドラが動きます。モーターの回転方向によって上り下りを変更しています。ゴンドラには先程説明した巻き上げ用のワイヤー(曳索)とゴンドラを安定させるワイヤー(平衡索)が繋がれていて、レールであるワイヤー(支索)の上をゴンドラ上にある車輪が走ります。
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支 索(しさく) 直径50mm
搬器を吊り下げ、レールの役目をします。
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緊張索(きんちょうさく) 直径50mm
支索と支索おもりをつなげているワイヤーです。
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曳 索(えいさく) 直径28mm
黒岳駅に設置されているモーターを介して
搬器の巻上げを行うワイヤーです。 -
平衡索(へいこうさく) 直径24mm
搬器のバランスをとるため
層雲峡駅側から引っ張っています。
5合目から標高1,520mの黒岳7合目を結びます 黒岳リフト
黒岳リフトは標高1300mの黒岳5合目から標高1520mの黒岳7合目までを結ぶ、夏と冬で高さが変わる珍しいリフトです。夏は線路下に咲き乱れる高山植物を楽しむことができ、また7合目までリフトを利用することによって、黒岳を入り口とした大雪山中心部へのアクセスをサポートします。冬はスキー場を営業しており、12月上旬頃からゴールデンウィークまで長期間お楽しみ頂けます。
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7合目ロッジ
登山の前後にちょっと立ち寄りたくなるようなアットホームなロッジです。ここでしか買えないグッズもあります。
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黒岳カムイの森のみち
片道約15分のトレッキングルート。終点になる展望台からは対岸を流れる「あまりょうの滝」を望むことができます。
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あまりょうの滝展望台
黒岳カムイの森のみちの終着点にある展望台。あまりょうとは想像上の動物、龍の一種で幸運を呼ぶと言われています。
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黒岳山頂
:7合目の登山口から、平均約1時間半の登山で黒岳山頂まで到達します。山頂からはまた違った大雪山の顔を見ることができます。
リフトの仕組み
黒岳リフトは単線固定循環式特殊索道というものです。ロープウェイと同じく椅子に動力はなく、モーターの回転によってワイヤーが巻き上げられ、そのワイヤーを椅子上部にある握索装置が掴むことによって椅子は動きます。こちらは巻き上げ用とレール用のワイヤーが同一であり、支曳索という名前があります。ロープウェイと違い、椅子は終点で止まることなく折返し、下り線へと進みます。下り線で始点まで戻るとまた上り線へと進み、文字通り循環し続けます。
リフトの切替工事について
黒岳リフトは夏と冬で高さの変わる珍しいリフトです。リフトといえば高いところを動いているイメージをお持ちだと思いますが、夏リフトは地上から1m前後のところを動きます。これはお客様が万が一落下してしまった場合にも無事でいて頂く為です。黒岳の冬は3~4m程の雪が積もる為このままではリフトが埋まってしまいます。それを防ぐ為に冬はリフトを高くします。こちらの工事は毎年5月と11月に当社技術職員によって行われています。